アメリカ、オーストラリアワインのラベルの読み方

アメリカのワイン法

アメリカにはフランスのように原産地呼称統制のような厳密な法律はありませんが、品質を管理する法律が制定されています。そして管理はワイン専門の機関ではなく、アルコール・タバコ・小火器局（ＢＡＴＦ）によって行われています。また栽培品種や栽培方法、醸造方法などの規制はないものの良質ワインの産地をＡＶＡ（American Approved Viticultual Area：アメリカ政府承認ぶどう栽培地域）に指定しています。ラベルの表示に関しては次のような規制があります。

産地名表示

州名　 ：州内で収穫されたぶどうを１００％使用する事
群名　 ：郡内で収穫されたぶどうを７５％以上使用すること
ＡＶＡ：ＡＶＡ（政府公認ぶどう栽培区画）で収穫されたぶどうを８５％以上使用すること
畑名　 ：畑（ヴィンヤード）内で収穫されたぶどうを１００％使用すること

品種名表示
表示されたぶどう品種を７５％以上使用すること
収穫年表示
表示された収穫されたぶどうを９５％以上使用すること

ボトラー表示(栽培、破砕、発酵、熟成されたワインの使用率)

Grown,Produced & Bottled by: １００％
Estate Bottled　　　　　　　　　　　　 : １００％
Produced & Bottled By　　　　　 : ７５～１００％
Made & Bottled by　　　　　　　　　 : １０～７５％
Vinted & Bottled by　　　　　　　 : １０％未満
Cellared & Bottled by　　　　　 : １０％未満

カリフォルニアワインのスタイル

カリフォルニアのワインは次のような３つのスタイルに分類されます。

Generic wine
カジュアルな日常用テーブルワイン。バーガンディ、シャブリ、モーゼル、シェリーなどヨーロッパの有名ワイン産地の名称をつけたものもあるが、直接関係はなく、使用している品種も異なる場合が多い。
Varietal wine
ぶどう品種名をラベルに掲載した高級ワイン
Proprietary wine
ワイナリーが独自に栽培、醸造、ビン詰めしたワイン

カリフォルニアワインのラベルの例

オーストラリアのワイン品質管理

オーストラリアでもカリフォルニアと同様な品質管理が行われています。

産地名表示
表示された地域内で収穫されたぶどうを８０％以上使用する事
品種名表示
表示されたぶどう品種を８０％以上使用すること
収穫年表示
表示された収穫されたぶどうを１００％使用すること

オーストラリアワインのスタイル

オーストラリアのワインは次のような３つのスタイルに分類されます。

Generic wine
カジュアルな日常用テーブルワイン。バーガンディ、モーゼル、ラインなどヨーロッパの有名ワイン産地の名称をつけたものもあるが、直接関係はなく、使用している品種も異なる場合が多い。
Varietal wine
ぶどう品種名をラベルに掲載した高級ワイン
Varietal Blend wine
バラエタルワインの範疇に入るがバラエタルワインに使われる上質ぶどう品種をブレンドしたワイン。

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