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ヴュルテムベルグのワインはあまり日本でお目にかかれません。というのもこの地方のワインが国外に出る事があまり無いからです。
いくら沢山のワインをつくっても年間一人当たり40リットルもワインを飲むこの地方の人々には足りないのかもしれません。
ヴュルテムブルグはドイツの中でも比較的温暖な地域で、赤ワインの原料となる
シュペートブルグンダーやトロリンガーといった黒葡萄ができます。
この2種の葡萄から作られた赤ワインがヴュルテムブルグの半数を占めます。
とは言えやはりイタリアやフランスの赤ワインに比べると少しタンニンが少ないのは
致し方ないのかもしれません。
白ワインは他のドイツの生産地と同様、リースリング、シルヴァーナ、ミュラー・トゥルガルといった葡萄から作られます。暖かい地域ですのでアルコール度も若干高いワインができます。
またシュトゥットガルトの東20Kmの場所に
エスリンゲンという小さな街があります。
(右写真)
ここはドイツの発砲酒ゼクト発祥の地として
有名です。街は右のように木組み家屋の
並ぶ中世の趣を残しています。
中心部のマクルト広場の地下には巨大な
ワインケラーがあります。
畑はこのエスリンゲンの北側の丘陵地帯の南向き斜面に広がっています。
ドイツらしく整然と並んだ葡萄の木にはしばし圧倒されます。
(左右の写真)
ひとつだけ逸話をご紹介します。
下の表でも紹介していますが、
ヴェルテムベルグの有名な畑に
エルフィンガーベルグというところがあります。
日本語に訳すと「11本指の城」変な名前ですね。
これは昔の修道院の時代にさかのぼります。
この時期には断食という風習が行われていました。
断食の期間には勿論ワインを飲むなどもっての外なのですが、
やっぱり飲兵衛が揃っているらしく「飲むのは駄目だけどなめるぶんには良いだろう」と
勝手な理屈を付け小皿にワインを注いで指で一本一本舐めては楽しんでいたそうです。
しかし飲兵衛ですから10本の指で満足する訳がなく
「もう1本指があったらなあ」とつぶやいたことからこの名前が付いたのだそうです。
この飲兵衛村は左の地図でstuttgartのrtの文字の少し上の黄緑色の地区にあります。
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