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フリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州はイタリアの最も東に位置する州で旧ユーゴスラビアやオーストリアと国境を接しています。旧ユーゴスラビアは下の地図では取り敢えずスロヴェニアとして表記しています。
フリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州は小石混じりの砂利を含んだ土壌で水はけも良くワイン用ぶどうの生産に向いた地域です。そのためもありワインの全生産量のうち3分の1がDOCに指定されているなど品質の高いワインを産出する事でも知られています。
ここは全体としてはフレッシュでフルーティな白ワインの産地と言えるのですが、長い間あまり評価されなかった古くからのぶどう品種を復活させ高い評価を受けつつある動きも見られます。今回はこの様な復活ワインの代表的なものとして「ピコリット種」と「スキオベッティーノ種」の2つを紹介します。
17世紀始めにハプスブルグ家に保護され一時は「イタリアのシャトー・ディケム」とまで呼ばれた品種で、洗練された甘口白ワインとして素晴らしいものです。その後、作付け面積が減り殆ど生産されなくなってしまったのですが、最近になって再び見直されてきており高い評価を受けています。ただ現在も生産量は極めて少なく、今後の生産量の拡大が望まれます。
主にコッリ・オリエンターリ・デル・フリウーリ地区で生産されています。
大きな可能性を秘めた赤ワイン用品種として期待されているぶどうです。コッリ・オリエンターリ・デル・フリウーリ地区の殆どスロベニア国境に近い所にあるロンキ・ディ・チャッラ社が苦労の末、栽培と政府の認可を得て1987年より正式に生産されるようになりました。これから最初の頃に生産されたワインが飲み頃を迎える時期になるかと思います。これからが楽しみなワインの一つです。