シエナのしおり(旅行編)

以前はフィレンツェからの日帰コースだったシエナですが、ここ最近はシエナを拠点にトスカーナの小さな町を散策される個人旅行のお客様が増えてきました。

サンジミニアーノやモンテプルチャーノなど中世の面影が今も残るそれぞれの町までは、バスで1時間〜1時間半です。

糸杉の並ぶ田園風景を思い浮かべながら、いざ理想の個人旅行を計画してみると・・・・

交通手段や公共施設等、小さいな街ゆえに情報化されていないことが一つ、二つ浮上してきますね。

手取り足取りの情報サービスに慣れた私達にとって始めの大きなハードルです。

そこで、シエナで出会う個人旅行のお客さまからの

「バールでカフェを飲みたいけどお店の仕組みが分からない」「フィレンツェ行きのバスはどこから出るの?」「イタリア語で書かれたメニューを出されると、結局は無難なメニューを選んでしまう」などの声を参考に、以下、シエナでの動き方をまとめて見ました。

少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

お金について

 

タクシーやバス、電車などの交通機関、パニーノなどの軽食、田舎の食堂などでは現金が使われます。

ホテルやレストラン、お土産の支払いはクレジットカード(JCBを除く場合が多い)もOKですが、

アグリトゥリズモなどでは現金払いのみというところも見られます。

 

お釣りに注意

お釣りはしっかりと確認して下さい。

イタリアでのお釣はまずコインを渡され、次に小さな単位のお札から大きな単位へと順番に出されます。

小さな単位を出された後、これが全てのお釣りだと勘違いさせるかのように、あえて間をとるテクニックを使う店員もいます。

 

両替

シエナの街を歩くと、両替所が容易に見つかります。現地の銀行でも比較的いい条件で両替が出来ますが、両替専用の窓口がなく、一般のイタリア人の列につき、長い待ち時間を過ごすことになります。

 

参考:2002年9月28日(午前9:00〜10:00現地時間)、同日の比較検討

〔日本〕

東京三菱銀行にて換金の場合

 10,000円→75ユーロ

(本来78ユーロであるが、両替単位が5ユーロのため75ユーロ)

 

〔シエナ〕

シエナの大手銀行 MONTE DEI PASCHI

10,000円→77.43ユーロ

街中の両替スタンド

10,000円→73.45〜74.22ユーロ

日本の銀行カード(三井住友銀行)を使い現地ATMでユーロを引き出し

200ユーロ→24,755円(+200円の引出し手数料)

よって10,000円→80.79ユーロ(200円の手数料のぞく)

 

クレジットカード

ホテルやレストランではクレジットカードの取り扱いがありますが、JCBの取り扱い店は限られています。

VISAやマスター、AMEXは問題ありません。

 

トラベラーズチェック

トラベラーズチェックはあまりお勧めできません。

よく、トラベラーズチェックをお持ちのお客様から、「このお店で使えるなら、今買う商品を何度かに分けて、その都度、トラベラーズチェックをきってもらえないかしら?現金を手元に作りたいんです」と換金のご依頼があります。

店が銀行にてトラベラーズチェックを現金化する際、換金手数料がかかります。よって、お客さまがトラベラーズチェックでお支払いをする場合、この手数料を上乗せした額で、お支払い頂くこともあります。

 

 

現地でキャッシュを引き出す

 BANCOMATと書かれた機械で、日本の銀行口座からユーロを引き出すことができます。

VISA MAESTRO PLUS Master Card AMERICAN EXPRESS

JCBは機械によって使えるところと使えないところがある。

 

カードを機械に挿入し、ガイダンスに従って画面、またはキーボードをプッシュします。

 

@     画面上で言葉を選択します。

(英語・イタリア語・ドイツ語・フランス語)

 

A 4桁の暗証番号を押し→確認ボタン(■緑のボタン)。

 

B 引き出し額を選択します

画面上には、[50ユーロ][100ユーロ][150ユーロ][200ユーロ][250ユーロ ][ALTRO]の選択が出ます。ご希望の項目を押し→確認ボタン(■緑のボタン)。

 

表示額以上を引き出したい方は、[ALTRO]→希望ユーロ額を入力→確認ボタン(■緑のボタン)。

 

C 操作終了後、カードに続きキャッシュと明細票が出てきます。

 

・取り消し→黄色のボタンCANCELLA

・やり直し→■赤のボタンANNULLA]または[ANNULLA OPERAZIONE

・確認→■緑のボタンESEGUI]または[CONFERMA

 

祝祭日の前日は、1回の引き出し額に限度がある場合があります。

 

 

 

電話について

 

テレフォンカードの購入

Tマークの看板が表に出ているタバッキ(タバコ屋)で購入できます。

 

・国内通話:SCHEDA TELEFONICA (スケーダ テレフォーニカ)カードを購入

・日本への国際通話:SCHEDA INTERNAZIONALE(スケーダ インテルナッツィオナーレ)カードを購入

 

イタリアでの国内電話

 SCHEDA TELEFONICA (スケーダ テレフォーニカ)を電話機に挿し込んで通話。

カード使用の際は、ミシン目の入った角を切り取ること。



イタリアから日本への国際電話

 イタリアから日本への通話は、現地で売っている国際テレフォンカード ‘SCHEDA INTERNAZIONALE’のご利用がお得です。

ヨーロッパ内の通話にお徳なカード、アメリカに強いカード、アジア向けなど・・・いろいろなタイプが出回っていますのでご購入の際には、「日本への通話」ということを告げてください。

一般的には、40分通話と、80分通話の2タイプがあります。

40分通話=5.16ユーロ

・80分通話=10.33ユーロ

数回に分けて何度も通話でき、購入分の時間が来ると、自動的に切れます。

 

国際テレフォンカードの使い方】

このカードを電話機に挿入するのではありません。

カードの銀色の帯に隠されているコード番号を利用します。銀色の帯の部分をコインなどで軽く削ってください。

 

公衆電話の受話器を手に取り、発信音を確認します。(テレフォンカードやコインは不要)

@     カードに書かれている800から始まる9桁の番号(フリーダイアル)をプッシュ。

DA RETE FISSAまたは、FROM FIXD NETWORKなどを書かれてる)

〜アナウンスが流れます〜

※この段階で、アナウンスの言語を選ぶように問われるカードもあります。

イタリアーノ・イングリッシュ・・・などのアナウンスが聞こえたら、1を押して先に進んでください。

A先ほど削った部分に書かれているコード番号を入力

B日本の電話番号を入力

0081(国番号)−市外局番(始めの0を除く)−自宅の番号

 

(例)東京のある自宅にかける場合

0081−3−5474−×××× 

 

 

※繋がらない場合

800から始まる9桁の番号をプッシュした後、「ツーツーツーツー」という音が聞こえる場合があります。この状況が続く場合は、少し時間をおいてから再度お試し下さい。

・相手の声が小さい時は、電話機を変えてみてください

・手順ごとの反応に、数秒ごとの間が空きます。反応は見られなくても、数秒間は様子を見てください。

 

 

 

郵便について

 

シエナからポストカードを発送

シエナから日本に向けて投函する手紙は、10日以内で届いてます。

 

切手を買う

 郵便局、またはTマークの看板が出ているタバッキ(タバコ屋)で購入

   ・切手はfrancobollo(フランコボッロ)といいます。

   ・日本への航空便を強調したいときは、

PER VIA AEREA , GIAPPON(ペル ヴィア アエーレア ジャッポーネ)です。

郵便ポスト

 郵便ポストには2箇所の投入口があります。

日本への手紙・ハガキは、右側の

PER TUTTE LE ALTRE DESTINAZIONI]に投函してください。

 

※大事

宛名・あて先は日本語でもOK

‘日本行き・航空便’を意味するPER VIA AEREA , GIAPPONEを赤字で記入。

 

 

 

交通機関について

 

バスを利用

バスについての詳細は、別項目「時刻表」をクリックしてください。

 

タクシーを利用

 ホテルやレストランでタクシーを呼んでもらう以外に、自力でタクシーをゲットする場合

タクシー乗り場(2箇所)

・国鉄シエナ駅前

・街の中心マクドナルドがあるマテオッティ広場

 

タクシーを呼ぶ

   無線タクシーに電話し、現在地を告げる。0577−49222

 

★注意1

近場のはずが、遠回りされるケースがあります。

タクシーに乗る前に、運転手におおよその所有時間を尋ねて緊張感を持たせることもコツです。

★注意2

目的地に到着した瞬間に、タクシーのメーターが上がるケースがあります。

タクシーが止まって、バッグからお財布を取りす瞬間に、メーターが上げられます。

予めお金を手に握りしめ、到着した時にはメーターから目を離さず、運転手に現金を俊敏に渡すというのも、一つの手です。

 

 

 

ホテルの予約

 

シエナのホテルをご希望の場合 

エノテカ トスカーナでは、シエナの街中にあるホテル、シエナ近郊のアグリトゥリズモの予約代行を行ってます。ご予約希望の方は、日本語にてメールをください。

  enotecasiena@aol.com (担当:オオタワ キヨミ)

 

 

 

街で過ごす

 

バール(喫茶店)でカフェをする

 料金設定の違い

日本でもホテルのラウンジや街中の流行のカフェ、チェーン展開されているカフェの店など、珈琲一杯の金額も場所によりまちまちですね。

こちらイタリアの場合は、お店による金額の違いの他に、同じ店の同じカフェであっても、テーブル席か立ち飲みかで料金が違うシステムになってます。

 

(例)カプチーノ一杯の相場

・テーブル席で飲む場合・・・2〜2.80ユーロ (お店によって異なります)

・立ち飲みの場合  ・・・・1.10ユーロ前後 

地元の人が出入りするような地味目のバールでは、屋内のテーブル席でも立ち飲み料金と同額のケースが多いです。

 

3タイプに分かれるオーダー方法

 

 《観光名所に面したバール》

テーブル席の場合は、ウエイターがテーブルにオーダーを取りに来ます。ドリンクがレシートと一緒に運ばれますので、その時点で支払います。

 

《大きめのバール》

まず始めににレジに行きオーダー内容を伝えて支払いを済ませます。

支払いの際に受け取るレシートを持ってカフェカウンターに行き、そのレシートを提示してオーダー内容を伝えます。

(レシートには金額のみが記載されている場合が多いので、再度、カウンターでオーダー内容を伝える必要があります)

 

《庶民的な小さめのバール》

カウンターでオーダーし、ドリンクを飲んだ後でレジに行き、何を飲んだかを言って支払う自己申請、後払いです。

    

 ・カフェ(エスプレッソ)

 ・カプチーノ(エスプレッソに泡立ったミルクがたっぷり)

 ・カフェ・マッキアート(エスルプレッソに泡立ったミルクが少々)

・ラッテ・マッキアート(ホットミルクに、エスプレッソが少々)

 

 

シエナの食堂に挑戦

観光名所に位置するお店には英語で書かれたメニューがありますが、路地裏などにある庶民の食堂(トラットリア)に入ると、イタリア語のみのメニューが出されます。

郷土料理、季節の料理など、日頃耳慣れない珍しいメニューを期待するわけですから、

言葉の壁意外に予備知識が必要とされ、オーダーも一苦労です。

そこで、こんな注文の仕方はいかがでしょうか?

 

〔食事〕

アンティパスト(antipasto)・・・生ハムの盛り合わせや野菜のグリル、チーズ、カナッペなど

プリーモ(primo piatto)・・・パスタやリゾット、スープなど

セコンド(secondo piatto)・・・肉や魚料理

デザート(dolce )・・・トルタ、ティラミス、パンナコッタ、アイスクリームなど

〔飲み物〕

 お水・・・ガス入り  acqua  gassata

      ガスなし   acqua  senza  gass

 ワイン・・・グラスワイン(赤/白)    un bicchiere di vino rosso/bianco

       ハウスワインをデカンタで(赤/白)

1/4リットル un quarto  di sfuso rosso/bianco

                          1/2リットル mezzo litro di sfuso rosso/bianco

1リットル   un litro di sfuso rosso/bianco

       ボトルで注文              un bottighia di vino

食事が終わった時の気分で追加注文します。

・ヴィンサント

・グラッパ

・カフェ

 

 

★ボリュームを決める(例)

1人の場合・・・アンティパスト +パスタ  アンティパスト+肉料理  パスタ+肉料理 

アンティパスト+パスタ+肉料理

2人の場合・・・ パスタ(2品)+肉料理(1品)

アンティパスト(1品)+パスタ(2品)+肉料理(1品)

           アンティパスト(2品)+パスタ(1品)+肉料理(2品)

3人の場合・・・アンティパスト(2品)+パスタ(3品)+肉料理(2品)

         アンティパスト(1品)+ パスタ(3品)+肉料理(3品)

 

 

 ■アンティパスト

 ・「盛り合わせは出来ますか?」 

《 Avete antipasti misti ?

《 アヴェーテ アンティパスティ ミスティ? 》

■プリーモ

・「野菜系のソースを使ったものは?」

Avete pasta con condimento vegetale ? 》 

《 アヴェーテ パスタ コン コンディメント ヴェジェターレ?》

・「お肉系のソースを使ったものは?」

《 Avete un ragù di carne ?  》

《 アヴェーテ ウン ラグ ディ カルネ ? 》

・「郷土料理にあたるものは?」

《 Avete un piatto tipico della zona 》

《アヴェーテ ウン ピアット ティピコ デッラ ゾーナ? 》 

 

■セコンド

「この季節の素材を食べたいのですが?」

         《Cosa c’è di stagione? 》

         《コザ チェ  ディ スタジョーネ? 》

「この土地の名物を食べたいのですが」

   《 Avete un piatto tipico della zona 》

《アヴェーテ ウン ピアット ティピコ デッラ ゾーナ? 》

「さっぱりした味付けのものが欲しいです」

         《Vorrei un piatto delicato 》

         《ヴォレイ ウン ピアット デリカート》

「ボリュームのあるものが欲しいです」

         《Vorrei un piatto molto saporito

         《ヴォレイ ウン ピアット モルト サポリート 》

「お任せできますか?(選んでいただけますか)」

         《Mi può consigliare Lei  》

         《ミ プォ コンシィリアーレ レイ?》

 

 

  

 シエナの商店街でお買い物

 一般的な営業時間は9:00〜13:00、16:30〜19:30。日曜・祝日は休みです。

 

八百屋、肉屋、パン屋などの商店

挨拶

 お店に入る時の挨拶  「ボンジョールノ」 夕方からは「ボナセーナ」

お店を出る時の挨拶  「アリヴェデルチ」

 

野菜や果物の場合、自分で商品を取る場合と、お店の人のみが商品に触れる場合の2タイプがあります。

 

 

スーパーの場合

番号札

 ハムやチーズ、お惣菜の計り売りコーナーでは、番号札をとって順番を待ちます。

 電光掲示板に番号が表示されますので、自分の番号がきたら合図を送ってください。

 

 ・ 商品の指定は、指差しでOK

 

・ 量を指定する場合のイタリア語

     100g・・・un netto (ウネット)

     200g・・・due etti  (ドゥエ エッティ)

     300g・・・tre etti  (トレ エッティ)

 

     1(ウーノ)、2(ドゥエ)、3(トレ) 、4(クアットロ)、5(チンクエ)
6(セーイ)、7(セッテ)、8(オット) 、9(ノーベ)、10(ディエチ)

 

お会計 

 レジでは買い物かごから商品を取り出し、キャッシャーの前に並べます。

 ビニール袋は有料です。ビニール袋が必要な場合は「袋を付けてください」とあえて言ってください。

ウナ ブスタ ペルファヴォーレ

「ビニールを付けてください」→una busta per favore

 

メルカート(市場)

毎週水曜日にはシエナの中心地フォルテッツァに200以上のお店が並びます。

シーズンモノの衣料、靴、鞄、生花、食料品などなど、シエナ庶民の生活臭が漂う品々が所狭しと並ぶこのメルカートは、早朝から昼過ぎ(1300)まで。

水曜が祝日の場合は、火曜日に開かれます。

 



ワインのご購入・発送は、エノテカトスカーナ

トスカーナでのワインの購入、日本への発送は、当店『エノテカトスカーナ』でどうぞ。

フィレンツェから到着するバス停Piazza La Lizzaから徒歩3分。

数カ国の国旗が玄関に掲げられているJolly Hotelと公園の間の道を入り、突き当たりを左に曲がると、当店のあるフォルテッツァ(メディチの城塞)へ到着します。

『エノテカトスカーナ』はこの城門をくぐり、右側にあります。

営業時間:10:00〜20:00(年中無休・ノンストップ)

日本人スタッフ対応

 

 

シエナの化粧室

ご利用のホテルやレストラン以外のロケーションでトイレをお探しの場合、

基本的に‘トイレは有料’という意識をお持ち下さい。

シエナ市内のバスターミナル地下に、有料トイレ(0.50ユーロ)があります。

それ以外は、バール(喫茶店)のトイレとなりますが、トイレを利用するためにカフェやお水一杯でもオーダーするのが基本です。

街中にマクドナルドが一軒ありますが、観光客のトイレ利用を避けるために、‘掃除中’の札をかけっ放しにしている場合がよくあります。

 

 

 

その他

イタリアの祝日

/1  1/6  4/21  4/25  5/1  6/2  8/15  11/1  12/8  12/25  12/26

 

 

ショーぺロ(ストライキ)

イタリアではよくショーぺロと呼ばれるストライキがあります。

ストライキ前日の夜のニュースで報道されますので、帰国日前日に、ホテルのフロント等で空港へ向かう移動手段の確認をお勧めします。

ストライキは、その日の夕方頃まで続く場合がほとんどです。

 

 

 

 

以上、これらの情報は、2002年9月30日にまとめたのものです。

紹介した内容が現状と変わっている可能性がありますことをご了承ください。