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左にシャンパーニュ地方の拡大図を載せました。
シャンパーニュ地方の主要産地は大きく3つあります。左の図でピンク色の部分がモンターニュ・ド・ランスです。オレンジ色の部分はヴァレ・ド・ラ・マルヌ、黄緑の部分がコート・デ・ブランこの3つがシャンパーニュの3大産地です。
黄土色の部分はコート・ド・セザンヌ、水色の部分はオーブですがあまり重要ではないようです。
3大生産地を流れる川は北がヴェール川、南はマルヌ川ですが、最終的には合流してセーヌ川となりパリを通ってドーバー海峡に注ぎます。つまりワインの生産地の中でもっともパリに近いのがこのシャンパーニュ地方です。北に位置するために気温も低く葡萄の栽培の北端に近い場所です。それでも独自の方法による素晴らしいシャンパーニュというワインを生み出しました。
シャンパーニュの製法は独自の瓶内2次発酵方式でシャンパーニュ方式とも呼ばれています。しかしマドリッド条約などにより他の地域ではシャンパーニュという名称を使う事ができなくなりました。したがってシャンパーニュという名称を使う事が出来るのはシャンパーニュ地方のAOC法で指定された畑から収穫されシャンパーニュ方式で醸造、熟成、瓶詰めされたものに限ります。
地図の説明を簡単にします。ピンク色の部分とオレンジ色の部分に囲まれるようにして標高2百数十メートルの小高い丘があります。この丘の周囲が土壌に恵まれた素晴らしいシャンパーニュを生み出す畑です。北側から東方向に取り囲むようにこの丘を取り巻く地区がモンターニュ・ド・ランスです。日本語だと「ランス山」になるのでしょうか。
マルヌ川に沿った渓谷に沿って広がる地区がヴァレ・ド・ラ・マルヌです。日本語では「マルヌ渓谷」かな? 南方向に続く丘の東斜面に広がるのがコート・ド・ブラン地区です。「白い丘」と訳せば良いのでしょうか?
特に優れたワインを産出する畑については赤色で示しました。それぞれ以上のどこかの地区に属しています。
シャンパーニュ地区で特筆すべき事はシャンパン・ハウスの存在です。それぞれのハウスで独自のブレンド技術によって様々なシャンパンが造られています。私たちはシャンパンメーカのブランドを見て買う事になると思います。以下に主なシャンパンハウスの名前を列挙します。
Krug
Moet et Chandon
Bollinger
Louis Roederer
Pommery et Greno
Taittinger
Laurent-Perrier
Gosset
Veuve Cliquot-Ponsardin
G.H.Mumm
Lanson Pere et Fils
Perrier-Jouet
Ayala
Henriot
Canard-Duchene
A.Charbaut et Fils
Heidsieck Monopole
Joseph Perrier
Piper-Heidsieck
Philipponnat
Pol Roger
De Venoge
何だか難しい名前が並んでいて良く分かりませんね。モエ・エ・シャンドンとかポメリーという大きなメーカーのものは見たことがあるかと思います。ヴーヴォ・クリコやマムといったところも有名です。また頑固なまでに伝統的な製法を守り抜いているクリュッグも高い人気を誇っています。
先ずはシャンパン・ハウスの名前を意識しながら飲む事が最初かと思います.
最後にシャンパンの開け方を間違えている人が多いのでポイントだけ簡単に説明します。(右利きの場合です)
グラスは細長く背の高いフリュート型(右)をお勧めします。
披露宴などで良く使われる横に広がった形のグラスは意図的に炭酸(発泡)を抜く効果を期待したものですから、シャンパンの泡立ちをむしろ台無しにする形だと思います。
女性が炭酸による「げっぷ」を避ける意味では良いかも知れません。
でも折角のシャンパンなのですからフリュートグラスで絹糸のような滑らかな泡立ちをお楽しみ下さい。