記念日ワイン(12月:クリスマスそしてミレニアム)

このコーナでは毎月、記念日に因んだお勧めワインを紹介します
 
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今回より毎月のお勧めワインのタイトルを変更し
その月の何かの記念日に合わせたワインをご紹介していきます。
第1回は12月、勿論「クリスマス」のワインです。

クリスマスだったらやっぱりシャンパンでしょうか?
ミレニアム記念にも使えますね。

シャンパンは今までに何回かご紹介してきましたが、その中でも横綱、大関級の
スグレモノを一気に紹介しましょう。

 

クリュッグ(Krug)

個人的にはシャンパーニュの頂点に立つシャンパンハウスだと
信じています。グラスに注いだときの木目細かな泡立ち、そして
なんといってもあの「薔薇の香り」は素晴らしいの一言に尽きます。

今世紀最後のクリスマス、そしてミレニアムを祝うにふさわしい
シャンパーニュだと思います。実は私もミレニアム用に購入して
しまいました。
難点は高いこと、日本だと¥15,000位してしまいます。

クリュッグは1843年にドイツから来たジョセフ・クリュッグが
創始した家族経営のシャンパンメーカです。
ヨーロッパで熱狂的なファンが多い事でも知られていますが、
やはりその徹底的な伝統を重んじる製法、職人芸的な製法が
その原点にあると言えるでしょう。
現在でも温度調整が難しく目の離せない樫の樽で発酵を行い、
低温で長期発酵させたシャンパンは他の追随を許さないほど
素晴らしい芳香を放ちます。
 
 

ボランジェ(Bollinger)

こちらもクリュッグと同様、家族経営で優れたシャンパン製法を
守り抜いているシャンパンハウスです。
ボランジェの名前は1829年から使われていますが、これは当時
経営を任されたジャック・ボランジェの名前を取ったものです。

その後1941年に経営を引き継いだエリザベス・リリィ・ボランジェが
始めた完璧なまでのシャンパン製法が現在に引き継がれ高品質の
シャンパーニュを生み出しています。

ここもクリュッグと同様、1次発酵を小さな樽で行います。この方法は
手間暇がかかりますが、香りが素晴らしいものになり、またボディも
しっかりとしたものになります。

こうしてできあがったボランジェは逞しい男性的なシャンパーニュとなり
ワイン通の人の間では高い評価を得ています。しっかりしたシャンパン
をお望みならお勧めの逸品です。

 

テタンジェ(Taittinger)

テタンジェはフランス・シャンパーニュ地方で1734年に創業された
古い歴史を持つシャンパンハウスです。
最初はフルノーという名前でしたが1931年から所有者が変わり
現在のテタンジェに名前を変えました。

伝統的な作り方で知られているテタンジェのシャンパンは黒葡萄の
ピノ・ノワールが60%、白葡萄のシャルドネが40%の割合で
使われています

優美で気品のあるシャンパンで、バニラの香りがします。
クリーミーな泡立ちとしなやかな後味、間違いなく一流の味わいです。

同社の最高峰、Comtes de Champagneはブラン・ド・ブランと言って
白葡萄のシャルドネのみから作られたシャンパンですが、数ある
ブラン・ド・ブランのなかでも最高級のワインです。

 

 

ルイ・ロデレール(Louis Roederer)

ルイ・ロデレールも家族経営で品質管理に目が届く、しかも醸造家としても
定評のあるシャンパンハウスです。

このワインはふくよかな口当たり、なめらかさも併せ持ち、泡はあくまで
細かく大きさも揃い、いつまでもグラスの底からまるで絹糸のように
続きます。

写真のものはノンヴィンテージのブリュット・プルミエで平均熟成期間4年で
出荷されます。出荷後は早めに飲みましょう。
この他に年号の入ったブリュット・ヴィンテージ、そして最高峰の
クリスタル・ブリュットがあります。クリスタル・ブリュットはその名の如く
クリスタルの瓶(透明な瓶)に詰められて出荷されます。
これはロシアのアレクサンドル2世が晩餐会で自分のお気に入りの
ロデレールを間違える事がないようにとクリスタルの壜に詰めて出させた事が
始まりと言われています。

 


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